尼崎でキックボクシングするならBMC!スポーツ研究家 吉沢陸のブログ

尼崎市武庫之荘にある格闘技ジム「ボクシング&スポーツジムBMC」のブログです。

2021-12-19 8:43 AM

category|日記

ジュニアクラスの「分かりません」禁止

幼児期のお子様は、何にでも「なんで?」「どうして?」を繰り返し質問するようになる時期がありますよね。
(今の子どもにはないのでしょうか?)
些細なことでも気になり何でも質問することは、親御さんとしては困ることもあると思いますが、これは非常に良いことだと思っています。
この『なぜなぜ期』のこどもは、ある意味、最も自発的に学びを欲していると言えると思います。
なぜを繰り返して、目の前に起きていることの根本原因を見つけ出そうと努めることこそ、勉強、スポーツ、仕事と全てにおいて上達の基礎となることは間違いありません。

 
でも、その「なぜ、なんで、どうして」はいつからなくなるのでしょうか?

 
BMCに通ってくれるジュニアメンバーのほとんどが、私が「どうして出来ないと思う?」「何で上手くいかないと思う?」「どうすればできるようになると思う?」という質問をするとほとんどの生徒が、即答で「分かりません」と答えます。
私が「考えてごらん」と更に続けても「分かりません」と答え、10分経ってもその答えを仮説でも見つけることが出来ません。
そして、高学年でも嘘泣きを始めます。

 
私はジュニアメンバーに考える力を育んでもらいたいと思い質問をしますが、中には叱られていると受け取る生徒もいます。
しかし、根本的な理由が分からない間に上達はありません。
人からやり方や答えだけを教えてもらっていては、自主性や思考力が育まれることはありません。
10年前の子ども達は、あてずっぽうでも直ぐに答えを次々に応えていました。
どちらかと言えば、正解が出るまで答え続ける生徒がほとんどでした。
もちろん私の指導法は変えていません。
どちらかというと今の方が甘いくらいです。
何でもかんでも「分からない」と即答するのは、考えることを拒否しているようにしか感じません。

 
時代が違うと言われるとそこまでですが、私が若い頃は、トヨタ式の『5つの何故』を考えることが成長の基本と指導されてきました。
1つの問題に対して「なぜ?」と疑問を持つことで、その問題を引き起こした要因を見つけ出し、さらに「なぜ?」とその要因を引き起こした要因を探します。
それを何度も繰り返す(最低5回)と、問題の根本的原因が分かり、対策を立てることが出来るというのがトヨタ式5つの何故です。
冒頭に書いた、で大人が何か言うたびに子供が「なんで?どうして?」と質問攻めする様子に似ていますよね。

 
今の時代は学力ではなく、思考力の時代です。
とにかくBMCのジュニアメンバーには、「分かりません禁止」と声を大にして伝えていきます。
大人達は、子どもが単語や稚拙な話し方をしても、先に「こういうことがいいたいんだろうな」と理解が良すぎます。
子どもが話す前に「ああ、ようはこういうことね」と子どもが話さなくてもいいようにしてしまっています。
子どもに質問しても代わりに親が答えてしまう保護者の方も多いです。
このことが子ども達の語彙力や説明力、コミュニケーション能力を育てる邪魔をしていると感じます。
お子様がジュニアクラスに通う保護者の皆様には、ご家庭でも「なぜ?どうして?」と日頃からお子様に質問を投げかけていただけますよう、お願い致します。
吉沢陸