尼崎でキックボクシングするならBMC!スポーツ研究家 吉沢陸のブログ

尼崎市武庫之荘にある格闘技ジム「ボクシング&スポーツジムBMC」のブログです。

コーチング

2021-07-06 4:56 PM

category|コーチング

ちょっとしたコーチングテクニック6

BMCでご提供するサービスの中にコーチングがあります。
対面式やオンラインでコーチングを行っていますが、言葉自体は知られるようになったもののその内容をご存知ない方も多いと思いますので、こちらのブログでご自宅や職場で使えるちょっとしたコーチングテクニックをご紹介ししています。 
部下やお子様に”自分で考える力を身に付けてもらいたい”とお考えの方は、騙されたと思って一度お試しください。
本日は、
 
『コーチングの前に知っておくべきこと』
 
です。

コーチングは、勉強、ビジネスと様々な場面で役立つものですが、今回はスポーツを例に書きたいと思います。
 
コーチングには様々な意味があります。

やる気を引き出す、問題解決をする、能力を引き出す、目標達成のためのマインドをつくる…etc

私は、運動指導の段階には4つのステージがあると考えています。

集団に対しての指導では非常に難しくほとんど無理なことですが、指導を受ける側が今、どのステージにいるのかを知らずして適切な指導をすることは出来ません。

指導の先ず第一段階として

『ティーチング』

があります。

“ティーチング=知らないことを1から指導する”

ことです。

ここで重要なのは、基本の動作を自分自身で説明できない状態では、次の段階に進んではいけないということです。

言われた時は出来るが、説明することはできないということは、自分自身ではその技術を理解していないということです。

次に第二段階として、

『トレーニング』

があります。

ティーチングを行い基本動作等を学んだ後にその基本動作が身に着くまで繰り返し指導し、練習を継続させることです。

ティーチングが出来ていない状態で、トレーニングをさせようとするとただ体が疲れただけに過ぎなく、本人にやった感はあるものの繰り返して行っているものの全く身に付かないという状態になります。

ティーチングにより、本人がその練習の意味を理解し、技術を説明できるようになり、初めて繰り返し練習をすることを指導出来るようになります。

ティーチング~トレーニングが出来るようになると次は、第三段階として

『カウンセリング』

となります。

カウンセリングとは、今何が問題で、解決したいことが何なのかを聞き出す、引き出すことです。

トレーニングを続けていても、問題点や改善点に気づかなければ上達はありません。

疑問を持たない者に成長はありません。

技術そのものの問題点にも焦点を合わせますが、本人のやる気やモチベーション、なりたい姿などもここで引き出します。

技術に加え、メンタル面で指導すべきことを指導する側が知るために非常に重要になります。

ティーチング~トレーニング~カウンセリングという段階を経て、初めて第四段階のコーチングが有効となります。

技術の説明が出来ない段階で、「どうしてやる気がでないのか?」「どうすればやる気がでるか?」と質問してもほとんど意味がありません。

そもそも何のためにしているのか、何をしているのかを分かっていません。

先ずは、やっている練習の意味を伝え、その技術が何故必要なのかを理解してもらい、自分で説明できるようになる。

これが最も重要です。

コーチングは書籍などでも多数あり、ネットで検索しても様々な情報が出て来て、一体何を使えばよいのか分からなくなります。

スポーツを指導する場合は、先ずはこの四段階を考え指導してみてください。

次回に続きます。

吉沢陸

2021-05-17 9:23 AM

category|コーチング

ちょっとしたコーチングテクニック5

BMCでご提供するサービスの中にコーチングがあります。
対面式やオンラインでコーチングを行っていますが、言葉自体は知られるようになったもののその内容をご存知ない方も多いと思いますので、こちらのブログでご自宅や職場で使えるちょっとしたコーチングテクニックをご紹介ししています。 
部下やお子様に”自分で考える力を身に付けてもらいたい”とお考えの方は、騙されたと思って一度お試しください。
本日は、
 
『現状を把握する思考を養う』
 
です。

 
BMCのジュニアメンバーに「君はいつからここに来てる?」「ジムに通いだして何年?」という質問をすると「分かりません」と答える生徒が多いです。

考えることを拒否しているのか、本当に分かっていないのか真相は分かりませんが、私は小学3年生以上になって、分かりませんと答えることは問題だと感じています。

これは他のことにおいても、全てにおいて自分の現状を把握することが出来ていない可能性があります。

自分の今の状態、改善点、課題、目標を知らずに生きているということは、自分の意志を持たずに周りに流されるだけの人生になりかねません。

何が出来ていて、何が出来ていないのかを知らなくては勉強もスポーツも仕事も今以上の能力を身に付けることは出来ません。

クラゲは、全く泳げない訳ではありませんが、基本的に潮の流れに身を任せて浮かんで生活しています。

水族館のクラゲは、水槽の中に水流をつくってもらっているので生きていけるそうです。

もし、水流がなければ、底に沈み、何度かは自力で浮き上がってくるもののやがて弱って死んでしまうそうです。

クラゲの例えが適切ではないかもしれませんが、コーチングは水流を起こすような働きがあります。
現状を把握する力を養うためのテクニックの一つに

 
『5W2Hの質問をする』

 
というものがあります。

5W2H質問とは、

 
・When=いつ

・Where=どこで

・Who=誰と

・Why=どうして

・What=何を感じた

・How to=どんな方法で

・How much=どのくらい

 
を確認する質問です。

具体的な使い方としては、勉強やスポーツ、仕事について

・When=いつ

「いつからそれ(勉強、練習、仕事の仕方)を始めたの?」

・Where=どこで

「どこでそれをしているの?」

・Wh=誰と

「誰とそれをしているの?誰にそれを教えてもらったの?」

・Why=どうして

「どうしてそうしようと思ったの?どうしてその場所でしているの?どうしてその人としているの?」

・What=何を感じた

「実際にしてみてどうだった?何を感じた?何を学んだ?」

・How to=どんな方法で

「どんな風にそれをしているの?どんな方法でそれをしているの?」

・How much=どのくらい

「どれくらい成果があった?どれだけ上達した?手ごたえはどれくらいあった?」

これらも全てを質問する必要はありません。

本人が把握できていない部分について質問をすることが大切です。

全てを聞こうとすると、考えることを拒否したり、反発したりする可能性があります。

何事も加減が非常に難しいですが、是非お試しください。

次回に続きます。

吉沢陸

2021-05-09 10:30 AM

category|コーチング

ちょっとしたコーチングテクニック4

BMCでご提供するサービスの中にコーチングがあります。
対面式やオンラインでコーチングを行っていますが、言葉自体は知られるようになったもののその内容をご存知ない方も多いと思いますので、こちらのブログでご自宅や職場で使えるちょっとしたコーチングテクニックをご紹介ししています。 
 
部下やお子様に”自分で考える力を身に付けてもらいたい”とお考えの方は、騙されたと思って一度お試しください。
 
本日は、
 
『オープンクエスチョン』
 
です。

オープンクエスチョンとは、はい・いいえで答えることを質問するのではなく、
  
“対象者にしかない自由な答えを引き出す質問”

 
です。

はい・いいえで答えることが出来る質問は答えることが非常に簡単で自分で考える力を育むことや反省を促すことは出来ません。

どちらが正解かを考えて自分の意志とは異なった答えを答える場合も多々あります。

はい・いいえで答えることが簡単でない人もいますので、その場合はまた別の手法が必要となります。

これはまたの機会にお伝えします。

オープンクエスチョンは、お子様や部下の現状を把握したり、今どう考えているかを引き出すときに有効です。

また、アイデアを出す発想力、物事を深く考える思考力を育むことにも有効です。

具体的な質問は以下のような例があります。
 

・出来なかった理由はなんだと思う?

・やらなかった理由は何だと思う?

・問題の原因は何だと思う?

・何故問題が起きたと思う?

・今すぐに出来ることは何だと思う?

・今から何を変えていく必要があると思う?

・結果を変えるためには今までと違うどんな行動が起こせたらいいと思う?

・今日からすぐに実践できる事って何だろう?

・今日(今回)の経験(失敗、成功)から学んだことは何?

・今日(今回)の経験から得たものは何?

・今日(今回)の経験から失ったものは何?

 
コミュニケーション能力、語彙力の低い人が増えている昨今、「どう思う?」「どうしたらいいと思う?」という質問には答えることが出来ない人が非常に増えています。

質問は漠然とした聞き方ではなく、具体的かつ細かい内容を伝えるようにしてみてください。

また、質問の答えが「頑張れば」「とりあえずやります」「努力します」「改善します」というように具体的でない場合は、根気よく具体的な答えが出るまで質問を簡単にしつつ繰り返す必要があります。

考えることが苦手な人や考えることを拒否する人、叱られていると思っている人は、無意識に

 
『この答えを言っておけば、この場から逃れることができる』

『この答えを言っておけば、この相手の話は終わる』

 
ことを知っています。

悪気はありません。

普段から、必要以上の思考力を使っていないために自分で考える力が育まれていないだけです。

警察の尋問のように追い詰めることは避ける必要がありますが、ある程度の答えが出ないことにはコーチングの意味はありません。

対象者のキャパシティをよく把握して、上手に質問してみてください。

この人を育てると決めているのであれば、指導する側の根気が最も重要です。

次回に続きます。

吉沢陸