前回は、私が空手に加え、シュートボクシングという格闘技に加えてボディビルも始めたというお話で終わっていました。
本日はボディビルジムに入った時のことを書きたいと思います。
「キックボクシングでもっと強くなりたい」
と思うようになっていたものの
「プロレスラーになりたい」
という気持ちもまだ弱くなることはありませんでした。
そんな時に私と同じようにプロレスラーになりたいという夢を持った同級生と知り合いになりました。
その友人の住むマンションにはバスケットコートや子ども達が遊べるスペースがあり、私はそこで彼に蹴りを教えることになりました。
既に空手は何年も続けていましたし、シュートボクシングも始めていましたので、蹴り技に関してはアドバンテージがありましたが、その彼は体も大きくムキムキでした。
彼に蹴りを教えるうちに私の負けず嫌い根性に火が付き、
「筋力でも勝ってやる」
と思うようになりました。
その当時、私は西宮北口に住んでいました。
私が近所をぶらぶらしているとボディビルジムを見つけました。
当時、私は結構ワンパターンな行動をする性分でしたので地元をウロウロすることはなく、自分の住んでいる街のことをほとんど知りませんでした。
「こんな近所にボディビルジムがある」
と驚き覗いてみるとプロレスラーよりもはるかにいいカラダをしたゴツイおじさんたちがたくさんいました。
空手の先生も身長180cm、体重110㎏と大柄な先生もいて、その人たちの筋トレも見ていましたが、筋トレだけを見るとボディビルジムにいる人達は全くレベルが違いました。
もの凄い重量のダンベルやバーベルを持ち上げている人たちを見て、
「自分もやりたい」
と直ぐに思いました。
そのままトレーニングの様子を覗いていると、背は低いもののもの凄い厚みのカラダをしたおじさんがジムから出てきました。
「兄ちゃん興味あるんか?」
と声を掛けられたので、
「はい、プロレスラーになりたいんです」
と答えると、
「おもろそうなやっちゃな。でも相当頑張らなあかんなあ。ちょーまっとき」
というとジム内に戻り入会案内のチラシを取って来て私に渡してくれました。
そのチラシを渡す時にそのおじさんは、
「メキシコに行く経由ならプロレスラーになる方法を知ってる知り合いもおるぞ」
私は、
「ホンマですか?」
といってチラシのお礼を言いその日は家に帰りました。
週に3回の空手に加えて、ほぼ毎日行くシュートボクシングジム。
はたしてボディビルのジムに行く時間はあるのだろうか?
と一瞬悩みましたが、
「ボディビルジムは家からもの凄く近いし、週3回くらいは行けるだろう」
と思い直ぐに入会することにしました。
もちろん会費等は自分自身で捻出しました。
そんなこんなで、高校時代には空手、シュートボクシング、ボディビルの3つに通うことになるのでした。
(残念ながらそのボディビルジムももうありません)
ちなみに学校では硬式テニス部に席を置いていました。(一応キャプテンでした)
この辺りから私のスポーツ人生が始まったと言っても過言ではありません。
次回に続きます。
吉沢陸