先日、こちらのブログで「ジュニア空手クラスの昇段試験をなくそうか悩んでいます」と書きましたが、
『昇段試験は今まで通り実施する』
ことを決めました。
変えることは、『私から生徒達に対して、当面、昇段試験を受けるようには言わない』ということです。
もちろん、このことで更に上達は遅くなることと思います。
しかし、これには悩んだ末の私の考えがあります。
今年の初めのブログには、「今年は帯を上げることに拘ってもらう」と書きましたが、
毎月書いてくる目標には「青帯になる」「水色帯になる」と書いてくるものの昇段試験を受けると一切言って来ない生徒、
言ってくるものの「その動きでは合格には程遠い」と言われるだけで、翌月になるまで何も言って来ない生徒。
毎週動きを見せに来てアドバイスを受けて磨きをかければいいと伝えても勝手に月に1度しかチャンスがないと考えているのか分かりませんが、
翌月になって何も上達しない状態で「先生、昇段試験受けさせてください」と言ってくる生徒達。
このような状況を見て、「昇段試験を受ける」ということだけが目的になっているなと感じることに加え、
何度も失敗することが癖つくことによって「自分は失敗する」という意識を植え付ける可能性があること(失敗するのが自分であるというアイデンティティを持ち無意識のうちに失敗を選ぶようになる)、
「昇段試験を受けさせてください」と言う勇気が出ないことに対してプレッシャーで意識が飛んで練習に身が入っていない。
ということを考えてのことです。
いささか、小学校のような教育で不本意ではありますが、そうしてみることによってどう変わるか、試させていただきたいと思います。
大変失礼な書き方になるかもしれませんが、土曜日のジュニア空手クラスは、変革なくして生徒達の意識が変わることも上達することもないと判断しました。
帯を上げたい生徒はどんどん上げて、上げたくない生徒はそのままでよいと思います。
帯を上げていく生徒が現れるか分かりませんが、上がっていく生徒を見て、生徒自身が心の底から「変わりたい」「上達したい」「強くなりたい」「帯を上げたい」と思ってくれるしかないと思います。
保護者の皆様、ご理解の程どうぞよろしくお願い申し上げます。
吉沢陸