2018-01-30 4:22 PM
category|フィリピン武術 カリ アーニス シラット
カリシラット
最近テレビ番組制作会社からの問い合わせが多いです。
と言っても私達への出演依頼ではないのですが、
「〇〇について聞きたいのですが」
「~について教えてください」
という格闘技や武道について聞かれることが多いです。
先日も某テレビ局の制作担当の方から
「綾瀬はるかさんがドラマで使っていた格闘技 “カリシラット” について教えてください」
というお問い合わせをいただきました。
“カリ”
と
“シラット”
はどちらも武術の名前ですが厳密には別の武術です。
どちらもBMCのフィリピン武術(カリ・アーニス)のレッスンでも学べますし、古武術(護身術)のレッスンの中にもその技術を取り入れていることもあります。
マニアックな説明をするときりがないので簡単にご説明いたします。
カリは、フィリピン発祥のラタン(籐)製の武器で戦う武器術から発展した武術です。
もちろん素手の技術もありますが、その昔、農民たちが石よりも固い木と言われていたラタン(籐)で侵略者たちと戦ったのが始まりと言われています。
フィリピンは、たくさんの島が集まった国ですので、国によって、エスクリマやアーニスと呼ばれることもあります。
私はフィリピンの方から「それってオルサデマノですね」と言われたこともあります。
棒(武器)のことをオリシ、素手のことをマノということを聞いたことがあるので、素手と武器の技術ということでこう呼ぶ地域もあるのかもしれません。
カ=体や手を指し、リ=動きという意味であるとも聞いています。
そしてシラットは、インドネシア、マレーシアで発祥した武術です。
インドネシア拳法という表現が合っていると思っています。
もちろん武器術もあるのですが、シラットは素手の技術が主体の逮捕術のようなイメージが強いです。
プンチャックシラットやペンチャックシラットという呼び方で私たちは学びました。
技術的にも似ているものもありますが、厳密にいうとカリ、とシラットは異なります。
テコンドーと空手も知らない人が見ると同じもののように見えますよね。
海外では、この二つをカリシラットと一つのものとして指導しているとこもあります。
アメリカでは故ブルース・リーとその技術の継承者であり兄弟弟子的存在のダン・イノサント氏によって一気に広まり知名度も高いです。
日本では映画SPでV6の岡田准一さんやテレビドラマCRISISの小栗旬さん、西島秀俊さんも学ばれた武術として少しずつですが知名度が年々上がってきています。
話を戻しますね。
カリとシラットは厳密には別物ですが、一つに合わさっていてもおかしくはありません。
日本でも少林寺拳法と空手をしていたので、少林寺流空手や空手拳法という名前をつけている人もいらっしゃいます。
ちなみに中国の少林寺と日本の少林寺拳法は全く異なるものです。
このお話しは長くなるのでまた次回の機会にお書きします。
カリ、にしてもシラットにしても、曖昧な説明になってしまうのは、識字率の時代に口伝で継承されてきたので分権に残っていないためです。
いかがでしょうか?
カリとシラットの違いをなんとなくお分かりいただけましたでしょうか?
いずれにしても、関西でカリとシラットの両方を常設ジムで学べるのは恐らくBMCだけだと思います。
また、私達は警察官や自衛官にも指導をしていますので技術的なことは、自信を持ってお伝えいたします。
まだBMCのフィリピン武術(カリ・アーニス)、古武術(護身術)に参加してみてくださいね。
吉沢陸
写真はBMCのフィリピン武術(カリ・アーニス)のレッスンの様子です。