2023-10-18 9:15 AM
category|日記
今月、気になったジュニアクラスの話
毎月、ジュニアクラスでは、気になることばかりですが、今月は特に生徒たちの言語能力、語彙力について非常に気になりました。
本人は危機感がないと思いますが、保護者の皆様は危機感を持たれた方がよろしいかと思います。
年々「この歳だと絶対に知っているであろう言葉」「絶対に知っているであろうモノや事柄」を知らない子どもが増えていると感じます。
今月驚いたのが、
「せっかち」「弱点」「急所」
という言葉を知らないということです。
幼稚園ならまだ分かりますが、小学生なら親や周りの大人、テレビからも聞いたこともあるはずです。
3年生、5年生、6年生でも知らない生徒がいました。
(よくよく聞くと、聞いたことのある言葉でも意味を知らない言葉は「知らない」「聞いたことがない」と答える子どもが多いです)
ダラダラとゆっくり動く子ども達、いつまで経っても簡単なことが出来るようになりたいとは思っていない子ども達に対し「もっとせっかちになれよ」と声掛けをしたところ、全員が「はい」と答えましたが、ひょっとしてと思い「意味わかって返事してる?」と聞いたところほとんどの生徒が意味を知りませんでした。
聞いたことがあるが意味は知らないという生徒もいました。
知らないことも問題ですし、意味を知らない言葉に対して「どういう意味ですか?」と聞かずに「はい」と答えることも問題です。
そして、聞いたことがあるのに知らないのであればその時に意味を聞いたり調べたりしないことも全て大問題です。
弱点や急所という言葉など、アニメや漫画を見ていても出て来るでしょうし、ゲームの中にも出てくるはずです。
(「弱点」や「急所」なんて鬼滅の刃やドラゴンボールを見ていても戦いの場面で出てくるはずです)
その他にもたくさんありますがとにかくBMCに通うジュニアメンバーの言語能力の低さ、語彙力の低さには毎回驚かされます。
極端に説明が下手で何を言っているのか全く分からない、間違った日本語の使い方をする生徒がほとんどです。
ここは日本です。
日本語でやり取りし、コミュニケーションを取っています。
今の時代、言葉など必要なくても困らないのかもしれません。
日本語以外の言語で話す地域で暮らすつもりなのかもしれません。
でも、簡単な日本語も覚えることが出来ない者に他言語を覚えることなど無理な話です。
小学校は英語の授業を低年齢化していくのは良いですが、もっと日本語を指導した方がよいのではないでしょうか。
家族間の会話が少ない、友達とも会話が少ない、本を読まない、テレビを見ない、言葉を理解しなくても何となく意味の分かるYOUTUBE動画で楽しめる、と様々な要素からこうなっているのかもしれません。
以前在籍していた生徒の中には4年生で「トンカツは鶏肉」「釣った魚をトンカツにして食べました」と言っていた生徒がいました。
親御さんは、いろんなことに興味を持ってもらいたい、知識を増やしてもらいたいというお考えで、毎日出す食事を材料から調理法、名前などを毎回きちんと説明しているとのことでしたが、当の本人は聞いているだけで全く記憶に残っていません。
言うだけではなく、本当に覚えているのかを頻繁に確認することが必要だと思います。
学校の三者面談や家庭訪問では、悪いことは言わないという風潮になっています。
(学校側からの良いことしか言ってはいけないという指示のある場合、言っても意味がない、言ってトラブルになる方が面倒くさいという先生もいらっしゃると思います)
そもそも先生たちも若い世代が増え、子ども達がおかしいことに気づいていないということもあると思います。
以前は、保護者の皆様の中に「学校では全く問題ないんです」「学校では褒めてもらうことばかりで」「ここだと先生の前で緊張して…」と学校の先生の言うことを100%鵜呑みにされている方が非常に多かったです。
(緊張する相手にこそキチンとできないとおかしいと思いますが)
子どもが失敗したり、おかしなことを言っていると笑っている保護者の方がいらっしゃいます。
私は、これはやめた方がいいと思っています。
(たまに予想外のことをしたり、あまりにどんくさい時に笑ってしまうのは仕方ないと思いますが、これが多いことは危険だと思います)
先述の生徒とは別の生徒ですが、親が呆れて「も~〇〇ちゃんは~」と毎回苦笑いしていることを「お母さんが喜んでくれている」と答えたことがあります。
私が「なんで一所懸命しない?」と聞くと「親が喜んでいるからこれが正解なんだと思っていた」と答えました。
その子も当時4年生でした。
これらの話はその子がおかしいということで片付けることではないと思います。
大変失礼ですが、私は一部の生徒を除いてほとんどの生徒に対して感じていることです。
無責任な教育評論家達が、子ども達に対して、叱ること、制限をつくること、完璧を求めることをしてはいけない、と言っているコラムやインタビューを何度見たか分かりません。
一生懸命しなさい、努力しなさい、泣くな、早くしなさい、もっと急ぎなさいという言葉もNGだと言っている教育評論家もいます。
どこのどなたかも知らない人の言うことを信じて子育てするのもどうかと思いますが、子ども達は10人いれば10通りの育て方があると思います。
今のやり方で全て問題ないのであれば良いのですが、改善させてあげたいとお考えであれば親がやり方を変える必要があります。
結果を変えたいのであればやり方を変えないと。
同じことを言い続けることは大切ですが、同じやり方だと同じ結果にしかなりません。
教育評論家達の言っているやり方で問題なく成長する、人より秀でた存在になれる子どもは万に一人だと思います。
今の時代、親御さん達が自分軸をもって各ご家庭で教育方針を決めていくべきではないでしょうか。
※書き終わってから思い出しましたが、「四つん這い」という言葉もほとんどの生徒が分かりませんでした。準備体操の中にあるのに不思議で仕方ありません。
吉沢陸