2021-05-05 9:19 AM
category|コーチング
アッパーリミットの存在を知る
少し前からちょっとしたコーチングテクニックをご紹介していますが、本日はコーチングそのものの技術ではなく、自分自身を成長させたい時、人を指導やアドバイスをする際に知っておいて損はない“アッパーリミット”についてお伝えしたいと思います。
人は変わることを最も嫌う生き物と言われます。
ある日突然、家が変わったり、家族が変わったりと環境や状況が変わると人は強いストレスを感じます。
アッパーリミットとは、“幸せ恐怖症”と呼ばれることもあります。
私達人間には、不幸や苦しみに耐えられるのには上限があると言われています。
その逆に幸せ耐えられなくなる上限というものも存在します。
幸せに耐えることが出来る上限値がアッパーリミットです。
本当は今より良くなることを自ら拒否してしまう症状です。
ドラマなどで「幸せ過ぎて怖い」なんて言葉を聞いたことがありますよね。
幸せだけでなく、今以上に良い状況になると感じた瞬間に恐怖を感じる。
これは自分自身では気づいておらず、無意識に感じてしまっていることの方が多いのでやっかいものです。
皆さんの周りに、こんな人はいませんか?
・上達してきた頃に急にやる気をなくす
・よい成績になってきたころに急に興味がなくなる
・仲良くなってきた頃に自分自身で相手に嫌われるようなことをしてしまう
・褒められることが増えてくると失敗をして元の状況に戻る
・もっと楽になりたいと言っているのに効率の悪いことばかりを選ぶ
・お金が欲しいと言っているのにより稼げる方法を考えず現状維持を保つ
・あと少しでもっとよいポジションになれることができる状態になると自分から逃げる
顕在意識では、もっと良くなりたい、口でももっと良い状況を目指していると言っていても、潜在意識の中では重荷やプレッシャーとなり、「これ以上は無理」と決めて頭で思っていることとは逆のことをしてしまいます。
日頃から、以下のような考え方や口癖のある方は、アッパーリミットがある可能性が高いです。
「自分には無理」
「これ以上の幸せは私には相応しくない」
「自分にはそんな資格はない」
「しょせん」
「ありえない」
「そんなに簡単じゃない」
「そんなにもらえない」
「そんなにしてもらう訳にはいかない」
いかがでしょうか。
それでは、アッパーリミットをなくすためにはどうすれば良いか?
アッパーリミットは自分自身で作り出したものです。
自分自身でなくすことも可能です。
具体的な方法としては、
・悪口や文句を言う回数を減らす
・批判的なことを言う回数を減らす
・我慢していることを減らす
・言い訳をしない
・人のせいにするのをやめる
・感謝の言葉を増やす
・感謝する対象を増やす
・自分が楽しいと思うことをする時間を増やす
・人のために使っている時間を減らす
・やろうと思ってしなかったことを始める
・始めたものの中途半端に終わらせたことを再開させる
・使っていないものを処分する
・運動する(運動をしている最中に後ろ向きになることはあっても継続させてネガティブ思考になることはありません)
・前向きになることができる言葉、映像、音楽に触れる
・深呼吸をする(呼吸が浅くて前向きになることはありません)
もちろん全てを一気にすることはありません。
少しずつ改善させてください。
もう少しなのに目標達成することが出来ないという人は、自分自身にアッパーリミットがないかご確認ください。
次回に続きます。
吉沢陸