2021-04-28 8:27 AM
category|コーチング
ちょっとしたコーチングテクニック3
BMCでご提供するサービスの中にコーチングがあります。
対面式やオンラインでコーチングを行っていますが、言葉自体は知られるようになったもののその内容をご存知ない方も多いと思いますので、こちらのブログでちょっとしたコーチングテクニックをご紹介してまいります。
前回も”自分で考える力を身に付ける”ちょっとしたテクニックをご紹介しましたが、今回もテーマは同じで、自分で考える力を身に付けるテクニックをご紹介します。
部下やお子様に”自分で考える力を身に付けてもらいたい”とお考えの方は、騙されたと思って一度お試しください。
本日は、
『それが本当にベスト(最良)なのかを考える』
です。
ある日のジュニアクラスでのことです。3年通っている生徒がウォーミングアップの筋トレをやり方が間違っていたので、正しいやり方を伝え、忘れないためにノートに書くように指導しました。
ノートを手に取ったものの一向に何も書こうとしないので、「どうした?」と聞くと「筋トレの名前を忘れました」との返答。
「度忘れは誰にでもある。でも、3年間来る度にしている筋トレの名前を忘れるのはあかんやろ。思い出してごらん。忘れかかった時や忘れていることを思い出した時に強く記憶に残るから」と伝えたところ10分経っても20分経っても思い出せないのかノートに何も書こうとしなかったので「“あいうえおかきくけこ”と頭文字を言っていけば思い出すんじゃない?」と提案したところ固まりボーっとしていたので、「答えを教えてもらった方がいいか?自分で思い出した方がいいか?」と聞くと「教えてもらった方がいいです」と答えました。
「自分で思い出します」と言ってもらいたかったですが、その言葉は出てきませんでしたので私は「思い出した方が記憶に残ると言っているのだから、思い出す方を選びなさいよ」と言い思い出してもらうことを促しましたが、その生徒は結局40分経っても思い出すことは出来ませんでした。
(思い出すだけで時間を使いレッスン中は何も出来ませんでしたのでサンドバッグで自主練をするように伝えたところ自主練はして帰りました)
今の学校でこのやり方をするとアウトです。(ですから先生は直ぐに答えを教えるか、答えられなくてもスルーしてくれるので多くの人が幼少期に考える時間が奪われてしまっているのではないかと考えています)私も答えを伝えた方が良かったのか?と考えさせられましたが、日頃からその生徒は「本当にこの方法がベストなのか?」「これのベストな方法は何なのか?」「これのベストな状態はどういったものなのか?」ということを考える習慣がないのではと思いました。
前回の自分で100点満点中何点か?ということを聞くことに似ていますが、コーチングのテクニックに中に日頃から
「本当にこの方法がベストなのか?」
「他に選択肢がないか?」
という質問をする手法があります。
とにかく自分で考えて答えを出せるようになることが非常に重要です。
「本当にこの方法がベストなのか?」
「他に選択肢がないか?」
その答えが
「ベストじゃありません」
「分かりません」
という返答しか出ないのであれば、(多くの人がこの答えで止まります)
「今出来ることは何?」
と質問を変えてみてください。
そして、それでも答えが出ない、分からないという場合は、
さらに質問を変えて
「今出来ること3つ言ってみて」
それも言えないのであれば、
「今出来ることを1つ言ってみて」
と聞いてみてください。
「今出来ることは何?」
と聞くよりも3つあげてもらう方がより深く考えを促すことが出きますが、3つ答えることが出来ない人には、1つでもいいので自ら答えを出すようにしてみてください。
私たちは、考える時間を奪い、答えを教えすぎている節があります。
質問を変えても何一つ答えが出ないこともあります。
コーチングは、1回で出来るものではありません。
質問をしても全く答えが出ない日が続くことも当たり前のようにあります。
長い目で見て、習慣づけることが大切です。
答えが出るようになってきた時に、物事を俯瞰的に客観的に見ることが出来るようになり、多角的に分析し判断する力が生まれます。
何がきっかけになるか分かりませんので是非いろいろとお試しください。
次回に続きます。
吉沢陸